2026年9月6日、福岡市の私立・博多高校ハンドボール部をめぐり、顧問による暴力や暴言を訴える動画がXで拡散した。
投稿では、同部の監督を務める林圭介氏の名前が挙げられ、部員にボールを投げつけた、別室で暴力を振るった、機嫌によって指導内容が変わるなどの主張が示されている。
ただし、投稿された映像の撮影日時や前後の状況は判明しておらず、学校側による調査結果も発表されていない。
博多高校では2020年、剣道部に所属していた1年生の女子生徒が自ら命を絶ち、遺族が顧問による暴言や暴力的な指導を訴えた。学校は後に不適切な指導を認め、遺族へ謝罪している。
この記事では、ハンドボール部をめぐる告発内容、林圭介監督の経歴、博多高校の概要、過去の剣道部員自死事案との関係を整理する。
博多高校ハンドボール部の告発動画がXで拡散
発端となったのは、2026年9月6日にXへ投稿された動画と告発文だった。
投稿者は「博多高校の部活顧問によるパワハラ、モラハラ、暴力がある」と主張し、顧問として林圭介氏の名前を記載した。
添付動画の拡散とともに、過去の在校生や関係者を名乗るアカウントによる反応も相次いだ。
2026年9月6日夜の時点では、大手報道機関による現場取材や、学校法人博多学園、博多高校、日本ハンドボール協会からの詳しい発表は確認されていない。
投稿者が訴えている暴力・暴言の内容
告発投稿で示された主な主張は次の通りとなる。
- 暴言が日常的にあった
- 顧問の機嫌によって指導の内容が変わった
- ボールを部員の顔付近へ投げつけた
- 授業中に騒いだ生徒を別室へ連れて行き、暴力を振るった
- 近くにいた生徒まで叩かれることがあった
これらは投稿者側による説明であり、学校の調査や第三者による事実認定はまだ行われていない。
林圭介氏について
プロフィール
林圭介(はやし けいすけ)
- 生年月日: 非公表
- 年齢: 46~47歳前後とみられる
- 出身地: 非公表
- 職業: 高校教員、ハンドボール指導者
- 勤務先: 博多高等学校
- 担当: 男子ハンドボール部監督・顧問
- 出身大学: 大阪体育大学
- 博多高校への着任: 2014年
林氏の詳しい生年月日や出身地、担当教科は公開されていない。
2015年に掲載されたハンドボール専門誌の記事では、当時35歳と紹介されている。
この記録を基にすると、2026年時点では46歳または47歳とみられる。
大阪体育大学卒業後、岡山で約12年間指導
公開されている専門誌の記事によると、林氏は大阪体育大学を卒業後、岡山県で約12年間にわたり指導経験を積んだ。
2014年、博多高校で男子ハンドボール部が新設されたのと同じ時期に同校へ赴任。
ゼロからチームづくりを始めた指導者として紹介されている。
創部翌年の2015年には、2016年の全国高校総体でベスト4へ進むことを目標に掲げていた。
強化を続けた同部は、県大会や九州大会で上位に入るチームへ成長した。
福岡県高等学校体育連盟の2025年度資料では、全国高校総体への出場回数が5回以上となる指導者の一人として林氏が表彰対象に挙げられている。
2026年8月の全国高校総体公式記録にも、博多高校のチーム役員として林氏の名前が掲載されており、告発動画が拡散する直前まで指導に携わっていたことが確認できる。
2026年は福岡県大会を制してインターハイ出場
博多高校男子ハンドボール部は、2026年5月に行われた福岡県高校総体で優勝した。
準決勝を33対30、決勝を33対28で勝ち上がり、全国高校総体への出場権を獲得。
同年6月の全九州高校体育大会ではベスト8に入った。
長年にわたって県内有数の強豪として活動し、日本代表選手も輩出している。
代表的な卒業生には、東京五輪などで日本代表としてプレーした部井久アダム勇樹がいる。
飲酒運転撲滅をユニフォームで発信
同部は、ユニフォームに飲酒運転撲滅を訴えるロゴを掲げてきたことでも知られる。
博多高校では2011年、当時16歳だった生徒2人が飲酒運転の車による事故で死亡した。
ハンドボール部はこの出来事を受け、飲酒運転撲滅活動を行うNPO法人のロゴを公式戦用ユニフォームに入れた。
林氏は大会の主催団体へ趣旨を説明し、部員や保護者にも毎年、ロゴに込められた意味を伝えていたと報じられている。
競技成績だけでなく、部活動を通じた社会的な発信にも取り組んできた指導者として紹介されていた。
ミヤカツSNSでは、林監督の子息で同部2年生の部員(林いちか氏)が、5月の大分遠征中に万引きや喫煙、自転車窃盗で逮捕され、停学処分になったとの情報も拡散している。
本人は県大会に出場せず、チームは優勝してインターハイへ進んだとされる。
博多高校はどんな学校?






博多高等学校
- 所在地: 福岡県福岡市東区水谷1丁目21番1号
- 電話番号: 092-681-0331
- 運営法人: 学校法人博多学園
- 学校区分: 私立・男女共学
- 校長: 檜垣泰史
- 設立の起点: 1941年
- 主な課程: 普通科、看護科・看護専攻科
博多高校の前身は、1941年に開校した和洋文化女学校となる。
1952年に博多高等学校となり、その後、学科や校舎の再編を重ねた。
現在は普通科の興志館コース、キャリアデザインコースのほか、5年一貫で看護師を目指す看護科・看護専攻科を設置している。
学校名から市立高校と誤解される投稿もあるが、福岡市立ではなく、学校法人博多学園が運営する私立高校となる。
部活動には男子ハンドボール部、剣道部、サッカー部、野球部、女子バレーボール部などがある。
2020年に剣道部の女子生徒が自死
博多高校では2020年夏、剣道部に所属していた高校1年の女子生徒が15歳で自ら命を絶った。
女子生徒は剣道の特待生として入学していた。遺族は、男性顧問2人から暴言や暴力的な指導を繰り返し受けていたと訴えた。
報道では、竹刀で突く、体当たりする、人格を否定するような言葉を浴びせるなどの指導があったとされる。
母親は娘の体にあざがあることを確認し、亡くなる4日前に顧問へ指導方法の改善を求めていた。
遺族側は、こうした指導が女子生徒を精神的に追い詰めたと主張した。
学校が不適切な指導を認め遺族に謝罪
女子生徒の死後、顧問2人は約半年後に学校を退職した。
遺族は2022年3月、学校と元顧問に対する損害賠償請求訴訟の準備を開始した。学校側はその後、不適切な指導があったことを全面的に認め、同年10月25日に裁判外で遺族と和解した。
和解には、学校が遺族へ謝罪すること、事案を風化させないこと、部活動における指導状況を毎年検証することなどが盛り込まれた。
学校は当時、顧問の指導方法を十分に把握できていなかったと説明し、再発防止に取り組む姿勢を示した。
2023年には遺族と元顧問側の和解も成立した。
元顧問側は代理人を通じ、自身の指導方法に問題があったとの認識を示し、今後は暴力的な指導を行わないことなどを約束した。
告発拡散までの時系列
2011年
博多高校の生徒2人が飲酒運転事故で死亡。
後に男子ハンドボール部がユニフォームを通じた飲酒運転撲滅活動を始める。
2014年4月
博多高校男子ハンドボール部が創設され、林圭介氏が指導者として着任する。
2020年夏
剣道部に所属する高校1年の女子生徒が自死。遺族が顧問による暴言や暴力的な指導を訴える。
2021年頃
剣道部の顧問2人が学校を退職する。
2022年10月25日
博多高校が不適切な指導を認め、女子生徒の遺族と和解。謝罪と再発防止、部活動指導の毎年の検証などを約束する。
2023年
遺族と元顧問側の和解が成立する。
2026年5月
博多高校男子ハンドボール部が福岡県高校総体で優勝し、全国高校総体への出場を決める。
2026年8月
全国高校総体の公式記録に林氏が博多高校のチーム役員として掲載される。
2026年9月6日
ハンドボール部顧問による暴力や暴言を訴える投稿と動画がXで拡散する。
今後明らかになる可能性がある点
現時点では投稿者側の主張が中心で、学校がどの範囲まで事実を把握しているかは分かっていない。
今後の調査で焦点になり得るのは、動画の撮影日時と場所、映っている人物、行為の前後関係、同様の指導が継続していたか、部員や保護者から相談が寄せられていたかという点となる。
学校が聞き取り調査を行う場合、部員、卒業生、保護者、教職員などの証言に加え、動画の元データや校内記録も確認対象となる可能性がある。
投稿で示された行為が事実と認定された場合には、学校法人による処分のほか、高校体育連盟や競技団体が対応を検討する展開も想定される。
まとめ
2026年9月6日、博多高校男子ハンドボール部の顧問による暴力や暴言を訴える動画がXで拡散した。
投稿では林圭介監督の名前が挙げられ、ボールを顔付近へ投げる、別室で生徒に暴力を振るうなどの主張が示されている。
ただし、学校側の調査結果や公式見解はまだ公表されておらず、映像の撮影日時や前後の経緯も判明していない。
林氏は大阪体育大学卒業後、岡山県で約12年間の指導経験を積み、2014年の創部時から博多高校男子ハンドボール部を率いてきた。全国大会へ複数回導き、日本代表の部井久アダム勇樹を輩出した指導者でもある。
同校では2020年、剣道部の女子生徒が自死し、学校が顧問による不適切な指導を認めて遺族と和解した。
2026年9月6日夜時点では、告発内容は未確認の段階にある。学校が調査を実施するか、林氏や学校法人がどのような説明を行うかが次の焦点となる。









