2026年9月5日、くら寿司が開催中の「ちいかわ」コラボキャンペーンを、翌6日の営業開始時から全面的に中止すると発表した。
理由は、社内調査によって自社従業員による不正行為が判明したためだ。
キャンペーンをめぐっては、ビッくらポン!のフィギュアがほとんど当たらないとの声が相次ぐ一方、フリマサイトでは景品が大量に出品されていた。
さらに、配布開始前の湯呑みや非売品とみられる販促用のぼりまで出品されたとして、従業員による持ち出しや転売を疑う声が広がっていた。
ただし、くら寿司は不正を行った従業員の所属店舗や人数、具体的な行為を公表していない。
この記事では、従業員の転売疑惑を中心に、湯呑みやのぼりの出品、コラボ中止までの時系列、今後の処分について整理する。
くら寿司が「ちいかわ」コラボを全面中止

くら寿司は9月5日、社内調査の結果、コラボキャンペーンの実施に際して従業員による不正行為が判明したと発表した。
当初は9月30日まで開催する予定だったが、9月6日の営業開始時から関連企画を一斉に中止する。
中止の対象は次の通りとなる。
- ビッくらポン!のオリジナルフィギュア、アクリルマグネット、缶バッジの配布
- オリジナル湯呑みの先着プレゼント
- オリジナル寿司皿の先着プレゼント
- レシート応募によるショートエプロンのプレゼント
- 「あげだっこ!ソースのめん」「うさぎのパァンッケーキ」の販売
- コラボ動画と旗艦店3店舗の店内装飾
グッズだけでなく、限定メニューや抽選動画、店内装飾まで終了する異例の対応となった。
テレビCMでは、引き続きキャンペーン実施中との内容が放送されるとしている。
しかし、店頭でのコラボ施策は6日から終了する。
従業員は何をした?転売が中止の原因か


今回の発表で確定したのは、くら寿司の従業員による何らかの不正行為があったことだ。
一方、会社は不正の具体的内容について明らかにしていない。
そのため、次の点は現在も不明となる。
- 不正を行った従業員の人数
- 正社員、店長、アルバイトなどの立場
- 問題が起きた店舗
- 景品を持ち出したのか
- フリマサイトで転売したのか
- 湯呑みやのぼりの出品と関係があるのか
- 不正に取得されたグッズの数量
SNSでは、出品者がくら寿司従業員との関係を示唆したとされる画像や、「父親が店長」と書き込んだとする情報も拡散された。
ただし、アカウントの本人確認や勤務先との関係は取れておらず、現段階で店長や家族の関与を断定することはできない。
くら寿司の発表時期と、それまでに広がっていたフリマ出品疑惑を踏まえると、景品の不正取得や転売との関係が疑われる。
しかし、どの出品が社内調査で判明した不正に当たるのかは公表されていない。
ビッくらポン!のフィギュアが出ないとの声
問題の発端は、ビッくらポン!で当たりを引いても、人気のフィギュアが出ないという利用客の投稿だった。
今回の景品は、フィギュア全5種、アクリルマグネット全8種、缶バッジ全8種。
フィギュアには、細巻きになったちいかわ、ハチワレ、うさぎや、寿司ネタを背負ったモモンガ、くりまんじゅうが用意されていた。
SNSでは「1万8000円分食べて複数回当たったのに、フィギュアが1個も出なかった」などの報告が拡散。
一方、フリマサイトにはフィギュアのコンプリートセットや同じ種類を複数まとめた出品が並び、店舗関係者が事前に抜き取ったのではないかとの疑念が強まった。
湯呑みが配布前日にメルカリへ出品

疑惑をさらに大きくしたのが、オリジナル湯呑みの先行出品だった。
湯呑みは9月4日から、税込3000円の会計ごとに1個を先着で配布する第2弾グッズ。ちいかわ、ハチワレ、うさぎ、3キャラクターを描いた「みんな」の全4種で、合計100万個が用意されていた。
名称は湯呑みだが、陶器ではなく天然竹繊維を配合したメラミン食器となる。
ところが、配布開始前日の9月3日には、全4種セットがフリマサイトへ複数出品されていた。
一部には1万円前後の価格が付き、売却済みと表示されたものもあった。
くら寿司が当時確認した出品画像は、公式サイトやメディアの画像を転載したものだった。
同社は、商品をまだ持っていない「無在庫出品」の可能性があるとしてフリマサイト側へ通報している。
非売品の「のぼり」まで出品された?

フリマサイトでは、くら寿司とちいかわのコラボ用とされる「のぼり旗3枚セット」が出品されたとのスクリーンショットも拡散した。
のぼりは一般客へ配布する景品ではなく、店舗でキャンペーンを告知するための販促物とみられる。
正規に市販されない物であれば、どのような経路で出品者の手に渡ったのかが問題となる。
景品の無在庫出品とは異なり、実物とみられる販促物の写真が掲載されていたとの指摘もあり、店舗関係者による持ち出しを疑う声が強まった。
一方、くら寿司は、拡散したのぼりが自社の正規販促物だったのか、出品者が従業員だったのかを公式には説明していない。
鍵付き倉庫と複数人管理でも不正が発生
くら寿司は9月2日の段階で、コラボ景品を原則として鍵付き倉庫に保管し、複数人で開封と補充を行い、担当者も明確にしていると説明していた。
また、提供数と在庫数を照合し、不適切な取得や譲渡を一切認めない姿勢を示していた。
それにもかかわらず、3日後には従業員の不正行為が判明したと発表した。
既存のルールだけでは防げなかったのか、ルールが現場で守られていなかったのかが今後の焦点となる。
利用客は、皿5枚ごとの抽選や税込3000円の会計という条件を満たしてグッズを受け取る。
従業員が正規の手続きを経ずに景品を取得していたとすれば、金銭だけでなくキャンペーンの公平性とブランドへの信頼を損なう行為となる。
コラボ開始から中止までの時系列
2026年8月21日
くら寿司とちいかわの第4弾コラボが全国で開始。
ビッくらポン!景品や限定メニュー、第1弾のミニ巾着が登場する。
8月下旬から9月初め
フィギュアが出ないとの報告と、フリマサイトでの大量出品がSNSで拡散。従業員による抜き取りや転売を疑う声が広がる。
9月2日
くら寿司が公式声明を発表。
事実関係を調査し、不適切な行為が判明した場合は厳正な処分や法的措置を含めて対応すると表明する。
9月3日
翌日から配布予定だったオリジナル湯呑みがフリマサイトへ出品されていることが確認される。
非売品とみられるのぼりの出品情報もSNSで拡散する。
9月4日
第2弾のオリジナル湯呑みの配布が始まる。
9月5日
社内調査で従業員による不正行為が判明したとして、キャンペーンの全面中止を発表する。
9月6日
営業開始時から、景品、プレゼント、限定メニュー、動画、店内装飾などを中止する。
9月18日
第3弾のオリジナル寿司皿を配布する予定だったが、開始前に中止となる。
湯呑みや寿司皿、残ったグッズはどうなる?
湯呑みは配布開始から実質2日で終了し、9月18日から予定されていた寿司皿は一度も一般配布されないまま中止となる。
店舗や倉庫に残ったフィギュア、湯呑み、寿司皿、販促物を今後どのように扱うのかは発表されていない。
再配布や別企画での提供、廃棄、版権元への返却などが考えられるが、いずれも現段階では推測となる。
中止によって流通量が減れば、フリマ市場で価格が上がり、転売をさらに助長する可能性もある。
不正を行った従業員の処分と法的措置は?
くら寿司は9月2日の声明で、不適切な行為が確認された場合、該当者への厳正な処分と法的措置を含む対応を行う方針を示していた。
社内処分としては、就業規則に基づく懲戒などが考えられる。
会社の所有物を無断で持ち出した事実が確認されれば、被害内容に応じて刑事・民事上の問題へ発展する可能性もある。
ただし、処分の内容や警察への相談、損害賠償請求の有無は公表されていない。
コラボ全面中止による会社と権利者側の損失も含め、今後の調査結果が注目される。
まとめ
くら寿司は2026年9月5日、自社従業員による不正行為が判明したとして、「ちいかわ」コラボキャンペーンを翌6日から全面中止すると発表した。
キャンペーンでは、フィギュアが当たりにくいとの声やフリマサイトでの大量出品に加え、配布前の湯呑み、非売品とみられるのぼりの出品が相次いで注目された。
こうした経緯から従業員による持ち出しや転売が疑われているものの、くら寿司は不正の具体的内容、関係店舗、人数を明らかにしていない。
湯呑みやのぼりの出品者と、不正を行った従業員が同一人物かどうかも未確認となる。
現時点で確定しているのは「従業員の不正行為があった」という点までだ。
転売の手口や被害規模、処分、残ったグッズの扱いについては、くら寿司の続報を待つ必要がある。

