2026年9月7日、山梨県を拠点に活動するスポーツインストラクター・安藤信義容疑者(45)が、詐欺の疑いで逮捕された。
安藤容疑者は「NOBU」の名前でダブルダッチの世界大会やシルク・ドゥ・ソレイユの舞台に立ち、近年は子ども向けのスポーツ教育や地域活動を展開していた。
逮捕直前には、山梨県内にスポーツ・教育拠点をつくるクラウドファンディングを実施。
302人から目標額を大きく上回る383万1,000円を集め、支援金の入金予定日は逮捕3日後の9月10日と記載されている。
支援金は予定通り入金されるのか。
プロジェクトやリターンは継続されるのか。
この記事では、安藤信義容疑者の逮捕内容や経歴、クラウドファンディングの現状、返金の可能性を整理する。
安藤信義容疑者が詐欺の疑いで逮捕
安藤信義容疑者は2026年9月7日、保険会社から金をだまし取ったとする詐欺容疑で逮捕された。
報道によると、安藤容疑者は整骨院の院長と共謀し、交通事故後の施術日数を実際より多く見せかけた疑いが持たれている。
不正な請求が行われたとされる期間は2024年7月から約7カ月間。
水増しした施術費用を保険会社へ請求し、院長の口座に約50万円を振り込ませたとされる。
安藤容疑者は取り調べに対して容疑を認めていると報じられた。
整骨院の名称や院長の氏名、事故の詳しい内容、安藤容疑者が受け取ったとされる金額は公表されていない。
逮捕容疑となった行為はクラウドファンディング開始の約2年前に始まったとされる。
現時点で、保険金詐欺事件と383万1,000円の支援金が直接関係しているとの情報はない。
安藤信義について


プロフィール
安藤信義(あんどう のぶよし)
- 活動名: NOBU
- 生年月日: 1981年2月17日
- 年齢: 45歳
- 出身地: 東京都
- 活動拠点: 山梨県
- 職業: スポーツインストラクター、ダブルダッチアーティスト、教育活動家
- 所属・活動名義: LuminArts
- 出身大学: 日本体育大学とされる
- 主な経歴: ダブルダッチ世界大会優勝、ギネス世界記録、シルク・ドゥ・ソレイユ出演
安藤容疑者は、プロダブルダッチチーム「CAPLIORE(カプリオール)」のリーダーとして活動してきた人物だ。
ダブルダッチ世界大会で2度優勝
安藤容疑者は大学時代にダブルダッチと出会い、1999年に結成されたCAPLIOREで活動を本格化させた。
CAPLIOREは2004年と2006年のFISAC世界選手権で優勝。
2本のロープを使った高速ステップやアクロバットを組み合わせたパフォーマンスで注目を集めた。
2009年には、1分間のダブルダッチ・スピード種目で202回を記録し、ギネス世界記録に認定された。
同年のテレビ番組では208回へ記録を伸ばしたとされる。
その後はシルク・ドゥ・ソレイユのオーディションに合格し、海外公演へ出演。
クラウドファンディングのプロフィールでは、世界25カ国以上で活動してきたと紹介されている。
2011年の東日本大震災後には、CAPLIOREの仲間と約80カ所の被災地を訪れ、ダブルダッチの公演や体験活動を行ったという。
こうした経歴を背景に、スポーツを通じた子どもの育成や地域づくりへ活動を広げていた。
クラウドファンディングで383万1,000円を集める

安藤容疑者は2026年6月24日、READYFORで「山梨から世界へ!ダブルダッチで誰もが人生の主役になれる居場所」と題したクラウドファンディングを開始した。
プロジェクトの結果は次の通りとなる。
- 目標金額: 250万円
- 支援総額: 383万1,000円
- 達成率: 約153%
- 支援者数: 302人
- 募集開始日: 2026年6月24日
- 募集終了日: 2026年8月11日
- 実行責任者: 安藤信義(NOBU/LuminArts)
- 実施完了予定日: 2027年3月31日
- 支援金入金予定日: 2026年9月10日
方式は、目標金額へ到達した場合に成立する「All or Nothing型」。
250万円の目標を達成したため、公開ページには現在も「成立」と表示されている。
どのような施設をつくる計画だった?
計画の中心は、山梨県を拠点とするスポーツ・教育コミュニティーの運営だった。
ダブルダッチだけでなく、ダンス、新体操、ピラティス、アクロバット、トレーニング、eスポーツなどを組み合わせ、子どもから高齢者までが利用できる地域の居場所を目指していた。
公開された資金計画では、目標額250万円を次の用途に充てるとしていた。
- ロープ、音響機材、安全マットなどの指導環境整備: 約70万円
- 学校訪問、地域イベント、無料体験会: 約50万円
- 練習環境やユニフォーム、遠征など子どもの育成支援: 約40万円
- 内装、設備、看板などスタジオの立ち上げ準備: 約60万円
- 子ども・シニア向けプログラムの開発: 約30万円
プロジェクトでは当初目標を達成した後、450万円のネクストゴールを設定。
最終的には383万1,000円で募集を終えた。
LuminArtsはすでにオープンしていた
クラウドファンディングは、何もない状態から施設を新設するだけの計画ではなかった。
活動報告によると、山梨県河口湖エリアの「LuminArts」は2026年7月5日にグランドオープン。
募集期間中から子ども向けのレッスンや夏期講習を行い、マットやロープ、トレーニング用品を順次そろえていた。
8月27日の活動報告では、支援者へのリターンを準備中であり、スタジオも稼働していると説明。安藤容疑者が「やまなし大使」に就任したことも報告していた。
つまり、施設や一部の活動は逮捕前から動いていた。
一方、学校訪問や無料体験会、支援者向けリターンなど、2026年9月以降に予定された内容も多く残っている。
逮捕3日後の9月10日が支援金の入金予定日
今回とくに注目されているのが、逮捕と支援金入金のタイミングだ。
プロジェクトページのスケジュールには「2026年9月10日:ご支援金入金」と記載されている。
安藤容疑者の逮捕は9月7日であり、わずか3日前だった。
ただし、9月7日時点でREADYFORが送金を停止したとの発表はなく、入金が予定通り行われるかは明らかになっていない。
すでに送金手続きへ入っていたかどうかも公表されていない。
また、383万1,000円はサイト上の支援総額であり、その全額が実行者の口座へ入るわけではない。
実際の振込額は、契約に基づくクラウドファンディング実施手数料や、利用した場合のオプション料金などを差し引いた金額となる。
クラファン383万円は「パー」になる?
現段階で「383万円が消えた」「全額没収された」「支援者へ返金される」とはいずれも決まっていない。
READYFORの利用規約では、プロジェクトを実行できない具体的なおそれ、支援金が記載通りに使われない具体的なおそれ、リターンが提供されない具体的なおそれなどが生じた場合、運営会社が必要な措置を取れるとしている。
措置には、実行者への説明要求、プロジェクトの中止、支援金の引き渡し留保、支援の全部または一部のキャンセル、返金の要請などが含まれる。
一方、逮捕されたことだけを理由に、自動的にプロジェクトが中止される仕組みではない。
スタジオはすでに開業し、プロジェクトページには安藤容疑者のほか、複数の専門メンバーで構成する「Glitter」が運営に関わると記載されている。
今後は、安藤容疑者が活動を継続できる状態にあるか、ほかのメンバーが計画を引き継げるか、支援金を当初の用途に使える管理体制があるかが運営側の判断材料になるとみられる。
支援者への返金はどうなる?
このプロジェクトは目標額へ到達し、募集期間も終了しているため、通常の未達成プロジェクトとは扱いが異なる。
READYFORの案内では、成立後のプロジェクト中止や遅延を理由とする返金は、原則として実行者から直接行われる。
一方、規約違反や履行不能の具体的なおそれを運営会社が認め、支援自体を取り消した場合には、READYFORから返金される仕組みもある。
9月7日時点では、READYFORによるプロジェクト中止、支援取消し、返金決定のいずれも公表されていない。
支援者が個別に成立済みの支援を取り消せる状態でもない。
返金の有無は、支援金がまだREADYFOR側にあるのか、実行者へ引き渡されたのか、プロジェクトを別の体制で継続できるのかによって変わる可能性がある。
リターンは届く?
リターンは3,000円から30万円まで複数用意されていた。
内容は、お礼メッセージ、活動報告、写真レポート、子どもたちからのサンクス動画、スタジオ内への氏名掲載、個別レッスン、オンラインレッスン、講演会、ランチ交流会などとなる。
多くのリターンは2026年9月から10月に提供を始める予定だった。なかには安藤容疑者本人によるスペシャルレッスンや90分の個別セッション、出張講演を含むものもある。
Glitterの別メンバーが担当するリターンは実施できる可能性が残るが、安藤容疑者本人の出演を前提とする内容は、捜査や身柄の状況によって履行が難しくなることも考えられる。
代替対応、延期、返金の方針はまだ発表されていない。
事件とクラウドファンディングの時系列
2024年7月ごろ
安藤容疑者と整骨院院長が、交通事故に伴う施術日数の水増しを始めたとされる。
2024年7月から約7カ月間
水増しした施術費を保険会社へ請求し、院長の口座へ約50万円を入金させた疑い。
2026年6月24日
READYFORでクラウドファンディングを開始する。
2026年7月5日
山梨県河口湖エリアでLuminArtsがグランドオープンする。
2026年7月中旬
支援総額が第一目標の250万円へ到達。ネクストゴール450万円を設定する。
2026年8月11日
383万1,000円、支援者302人で募集を終了する。
2026年8月27日
リターンの準備とスタジオの稼働状況、やまなし大使への就任を活動報告で発表する。
2026年9月7日
安藤信義容疑者が詐欺の疑いで逮捕される。報道では容疑を認めているとされる。
2026年9月10日
プロジェクトページに記載された支援金の入金予定日。
2027年3月31日
プロジェクトの実施完了予定日。
今後の焦点
今後の焦点は、READYFORが9月10日の支援金引き渡しを予定通り行うか、いったん留保して事実関係を確認するかという点にある。
プロジェクトを継続する場合は、安藤容疑者以外の運営責任者、資金管理、本人限定リターンの代替方法などが具体化する可能性がある。
継続できない場合は、支援取消しや実行者による返金を含む対応が検討されることになる。
なお、安藤容疑者は逮捕された段階であり、有罪が確定したわけではない。
報道された保険金詐欺容疑と、クラウドファンディング支援金の不正使用を結び付ける事実も確認されていない。
まとめ
スポーツインストラクターでダブルダッチアーティストの安藤信義容疑者が、整骨院院長と共謀して施術日数を水増しし、保険会社から約50万円をだまし取った疑いで逮捕された。
安藤容疑者は世界大会優勝やギネス世界記録、シルク・ドゥ・ソレイユ出演の経歴を持ち、近年は山梨県でスポーツ教育拠点「LuminArts」を運営していた。
同施設や地域活動のために行ったクラウドファンディングでは、302人から383万1,000円を集めた。
公開ページに記載された入金予定日は、逮捕から3日後の2026年9月10日となる。
9月7日時点でプロジェクトは「成立」と表示され、READYFORから送金停止や返金に関する発表は出ていない。
383万円超が失われたことも、安藤容疑者側へ予定通り支払われることも、現段階では確定していない。
支援金の引き渡し、プロジェクトの運営体制、9月以降に予定されるリターンの扱いが次の焦点となる。

