北海道江別市で2024年10月に発生した大学生集団暴行致死事件の裁判が進む中、司法解剖を担当した医師の証言が大きな衝撃を与えている。
亡くなったのは、千歳市の大学生・長谷知哉さん。
当時20歳だった。長谷さんは江別市内の公園で、元交際相手を含む男女6人から約2時間にわたり集団暴行を受け、死亡したとされる。
裁判では、解剖医が「暴行直後に救急車を呼んでいれば、高い確率で命が助かったと思う」と証言した。
暴行そのものの残虐さだけでなく、倒れた被害者を放置した行為の重さが改めて浮き彫りになっている。
事件の概要

事件が起きたのは2024年10月25日から26日にかけて。
北海道江別市内の公園で、大学生の長谷知哉さんが男女6人から暴行を受け、死亡した。
長谷さんは、元交際相手だった八木原亜麻被告との関係をめぐって呼び出されたとされる。
現場では、暴行だけでなく、金品の要求や衣服を脱がせる行為、動画撮影なども行われたと報じられている。
6人は強盗致死罪などで起訴され、現在裁判が進んでいる。
被害者・長谷知哉さんとは


長谷知哉さんは、千歳市に住む大学生だった。
事件当時は20歳。
元交際相手である八木原亜麻被告との関係をきっかけに、江別市内の公園へ呼び出されたとされる。
長谷さんはそこで複数人から暴行を受け、外傷性ショックにより死亡した。
解剖医が証言した死因
裁判で司法解剖を担当した医師は、長谷さんの死因を「外傷性ショック」と説明した。
証言によると、長谷さんは頭部と顔面を中心に激しい暴行を受けていた。
頭や顔の全体に出血が広がり、顔面は数十回以上打撃された可能性があるという。
さらに、右腎臓の一部裂傷や腰椎骨折も確認された。
全身の血液の20〜30%を失っていたとされ、極めて危険な状態だった。
「暴行直後に救急搬送なら高い確率で助かった」
今回の公判で特に注目されたのが、解剖医のこの証言だった。
医師は、暴行直後に救命措置や救急搬送が行われていれば「高い確率で助かった」と述べた。
つまり、長谷さんは暴行を受けた時点で即死したわけではなかった可能性がある。
にもかかわらず、加害者らは救急車を呼ばず、その場を離れたとされる。
この点が、事件の残虐性をさらに際立たせている。
暴行は約2時間に及んだ
検察側は、暴行が約2時間にわたって続いたと主張している。
長谷さんは顔面や腹部を何度も殴られ、蹴られた。
さらに、「ライダーキック」と称する飛び蹴り、顔面の踏みつけ、背中への根性焼き、髪に火をつける行為などもあったと報じられている。
途中で長谷さんは呂律が回らなくなり、抵抗できない状態になっていたとみられる。
それでも暴行は止まらなかった。
音声証拠も法廷で再生
裁判では、現場で録音されたとみられる音声も証拠として再生された。
そこには、長谷さんが弱々しく謝罪する声や、被告らの笑い声が含まれていたとされる。
法廷ではこの音声により、現場の異常な空気が改めて明らかになった。
被害者が苦しむ中で、加害者側が暴行を止めず、むしろ場の雰囲気に流されていた可能性が示されている。
犯人6人の最新情報


この事件では、男女6人が強盗致死罪などで起訴されている。
八木原亜麻被告のプロフィール
八木原亜麻
- 生年月日:非公表
- 年齢:21歳
- 出身地:北海道釧路市
- 職業:大学生とみられる
- 立場:被害者の元交際相手
八木原亜麻被告は、長谷さんの元交際相手とされる人物だ。
長谷さんとの関係をめぐるトラブルが、事件の発端になったとされている。
川村葉音被告のプロフィール
川村葉音
- 生年月日:非公表
- 年齢:21歳
- 出身地:北海道釧路市
- 職業:大学生とみられる
- 立場:呼び出し役とされる人物
川村葉音被告は、八木原被告の友人とされる。
長谷さんを電話で呼び出した役割があったとされ、裁判では量刑が主な争点になっている。
公判では、怖くて止められなかったという趣旨の証言も出ている。
川口侑斗被告のプロフィール

川口侑斗
- 生年月日:非公表
- 年齢:事件当時18歳
- 出身地:北海道札幌市白石区とみられる
- 職業:非公表
- 立場:主犯格とされる特定少年
川口侑斗被告は、事件当時18歳の特定少年で、主犯格とされている。
家庭裁判所では、暴行を主導した中心人物とみなされ、成人と同様の刑事裁判にかけられることになった。
裁判では証人として出廷した際、宣誓を拒否したことも報じられている。
瀧澤海裕被告のプロフィール
瀧澤海裕
- 生年月日:非公表
- 年齢:事件当時18歳
- 出身地:北海道札幌市白石区とみられる
- 職業:元高校生とみられる
- 立場:暴行に関与した特定少年
瀧澤海裕被告は、川口被告の中学時代の同級生とされる。
事件では飛び蹴りなどに関与したとされる。
裁判では、川口被告に言われてやった、場の雰囲気に流されたという趣旨の証言をしている。
当時17歳少年のプロフィール
- 生年月日:非公表
- 年齢:事件当時17歳
- 出身地:非公表
- 職業:非公表
- 立場:川村被告の交際相手とされる少年
当時17歳の少年は、川村葉音被告の交際相手とされる。
主犯格とされる川口被告への恩義から「裏切りたくなかった」という趣旨の証言をしたと報じられている。
当時16歳少年のプロフィール
- 生年月日:非公表
- 年齢:事件当時16歳
- 出身地:非公表
- 職業:非公表
- 立場:最年少の共犯とされる少年
当時16歳の少年は、事件グループの中で最年少とされる。
川口被告の中学後輩とみられ、暴行や動画撮影に関与したと報じられている。
裁判では、主犯格への恩義や恐怖から逆らえなかったという趣旨の証言が出ている。
最新の捜査・裁判状況

2026年5月25日、札幌地裁で一部被告らの裁判員裁判が始まった。
川村葉音被告、瀧澤海裕被告、当時16歳だった少年の3人は起訴内容を認めており、量刑が主な争点となっている。
判決は2026年6月25日に言い渡される予定とされる。
一方で、主犯格とされる川口侑斗被告らについても別途審理が進められている。
裁判では、暴行の具体的な内容、金品要求の経緯、被害者を放置した行為の悪質性が重点的に審理されている。
なぜここまで残虐な事件になったのか
この事件では、被告らの多くが「止められなかった」「怖かった」「場の雰囲気に流された」といった趣旨の供述をしている。
しかし、暴行は短時間ではなく約2時間に及んだ。
その間、誰かが救急車を呼ぶこともできたはずだ。
解剖医の証言によれば、救命措置があれば助かった可能性が高かった。
この点からも、単なる集団心理では済まされない重大事件だといえる。
まとめ

江別大学生集団暴行致死事件は、2024年10月に北海道江別市で発生した極めて残虐な事件である。
千歳市の大学生・長谷知哉さんは、元交際相手ら男女6人に呼び出され、約2時間にわたって暴行を受け死亡した。
裁判で明らかになっているポイントは以下の通り。
- 事件発生は2024年10月25日から26日
- 被害者は大学生の長谷知哉さん、当時20歳
- 男女6人が強盗致死罪などで起訴
- 暴行は約2時間に及んだ
- 顔面への数十回以上の打撃があったとされる
- 右腎臓裂傷や腰椎骨折も確認
- 死因は大量出血による外傷性ショック
- 解剖医は「救急搬送なら高い確率で助かった」と証言
- 一部被告は起訴内容を認め、量刑が争点
- 判決は2026年6月25日予定
この事件で最も重いのは、暴行そのものだけではない。
命が助かる可能性があったにもかかわらず、誰も救急車を呼ばず、被害者を放置した点だ。
今後の裁判では、各被告がどの程度事件に関与し、どれほどの責任を負うのかが厳しく問われることになる。

