大阪を拠点に障害福祉事業を展開してきた「株式会社絆ホールディングス」。
そのトップとして名前が注目を集めているのが、代表取締役社長の下川弘美氏です。
もともとは障害者の就労支援や子ども支援、フリースクール運営などを手がける福祉企業として知られてきましたが、2026年3月、グループの就労継続支援A型事業所で約150億円規模の不正受給が認定され、一気に社会的な注目を浴びることになりました。
下川弘美とは?


下川弘美氏は、株式会社絆ホールディングスの代表取締役社長です。
会社公式情報では代表者として明記されており、大阪市中央区に本社を置く同社の経営トップを務めています。
毎日新聞の2025年4月の記事では、下川氏は1962年愛知県半田市生まれで、就労支援の理念に共感して2015年に入社し、2024年12月から現職に就いたと紹介されています。
つまり、現在の顔として会社を率いる人物ではありますが、近年の報道ベースでは「創業者」というより、現代表として前面に立つ存在として見るのが正確です。
プロフィール
下川弘美(しもかわ ひろみ)
- 生年:1962年
- 出身地:愛知県半田市
- 肩書:株式会社絆ホールディングス 代表取締役社長
- 主な分野:障害福祉事業、フリースクール事業、就労支援事業
絆ホールディングスってどんな会社?


株式会社絆ホールディングスは、大阪市中央区に本社を置く福祉関連企業です。
公式サイトでは、障害福祉事業、フリースクール事業、その他関連事業を展開するとしており、「大阪を世界一ユニバーサルな街にする」という企業理念も掲げています。
近年は子ども向け支援、就労支援、アートやものづくり事業なども打ち出してきました。
会社概要
絆ホールディングス
- 所在地:〒540-0026 大阪府大阪市中央区内本町1-2-8 TSKビル8階
- 電話番号:06-6948-6811
- 資本金:2,000万円
- 設立:2012年1月11日
- 代表者:代表取締役社長 下川弘美
- 事業内容:障害福祉事業、フリースクール事業、その他
- 従業員数:67名(2025年4月1日時点)
もともとはどんな事業をしていたのか
絆ホールディングスは、障害のある人の就労支援、子どもの療育、フリースクール運営など、福祉色の強い事業を広げてきました。
PR TIMESなどの対外発信では、障害者のアートやものづくりを製品化する取り組みや、地域交流型の支援活動も紹介されています。
表向きには「福祉を通じた社会参加」や「才能を仕事につなげる」という前向きなメッセージが多く、行政・政治家の視察受け入れなどにも積極的だったことがうかがえます。
今回の問題は何だったのか
2026年3月27日、大阪市は絆ホールディングスのグループ法人が運営する4つの就労継続支援A型事業所に対し、障害者総合支援法に基づく最も重い行政処分である「指定取り消し」を行いました。
処分は2026年5月1日から効力を持つとされ、大阪市分の不正請求額は約79億円、さらに大阪府内や京都府、奈良県、埼玉県なども含めると、全国総額は約150億円規模に達すると認定されています。
そもそも就労継続支援A型とは何か
就労継続支援A型とは、一般企業で働くことが難しい障害者に対し、雇用契約を結んだうえで働く場と支援を提供する制度です。
利用者は最低賃金以上の給与を受けながら働き、事業所はその対価として国や自治体から給付費を受け取ります。
本来は、一般就労へ移行する前段階として機能するはずの制度です。
不正受給の手口をわかりやすく整理すると
今回の問題の中心にあったのは、「就労移行支援体制加算」という上乗せ報酬です。
これは、A型事業所の利用者が一般企業に就職し、その後6か月以上定着した場合に、事業所へ加算金が支払われる仕組みです。本来は、外部企業への就職支援をきちんと成功させた事業所を評価する制度でした。
ところが、大阪市が問題視したのは、利用者をグループ内で「A型の利用者」から「スタッフ」に切り替え、その雇用継続を“一般就労の実績”として扱っていた点です。
一定期間後に再び利用者へ戻し、また就職実績を作るというローテーションを繰り返すことで、加算金を継続的に請求していたと認定されました。
いわば、外に就職させたように見せかけながら、実際にはグループ内を回して加算を膨らませていた形です。
手口1 まずA型事業所の利用者として受け入れる
最初に、障害のある人を就労継続支援A型の利用者として受け入れます。
ここまでは通常のA型事業所と同じです。利用者は事業所で働きながら支援を受けます。
手口2 グループ内で「スタッフ」に切り替える
一定期間が経つと、その利用者を同じ事業所やグループ内の別会社で、生活指導員や職業指導員などの「スタッフ」として雇用形態を切り替えます。
これをグループ側は「一般企業への就職」として行政に届け出ていたとされます。
つまり、外に就職したように見せながら、実際にはグループの中を移動していただけという構図です。
手口3 6か月経過で加算要件を満たす
この「スタッフ雇用」が6か月続くと、制度上は「一般就労に6か月定着した」と扱われ、事業所側は就労移行支援体制加算を受けられるようになります。ここで大きな報酬上乗せが発生します。
手口4 再び利用者に戻す
加算要件を満たした後、今度はその人をまたA型事業所の利用者へ戻します。
すると、一定期間を置いた後に再び同じような流れで「就職実績」を作る余地が生まれます。
手口5 この流れを何度も繰り返す
この就職と利用者復帰のローテーションを繰り返すことで、外部就職支援をきちんと行っていないにもかかわらず、書類上は一般就労実績が次々に積み上がっていきます。
記事ではこれを「36ヶ月プロジェクト」と呼ばれる独自の仕組みとして紹介しており、パンフレット上では再チャレンジ支援のように見せていた一方、実態は加算金を生み出すためのシステムだったと説明されています。
「36か月プロジェクト」とは何だったのか
会社側はこれを「36か月プロジェクト」と呼んでいたとされます。
表向きには、段階的な支援や再チャレンジの機会を与える仕組みと説明していました。
しかし大阪市は、これを実質的には加算金を受け取るための仕組みと判断しました。
利用者をスタッフにし、6か月の定着実績を作り、その後また利用者に戻す。
この流れを複数人で回していけば、書類上の就職実績が増え、加算金も雪だるま式に膨らむ構造だったとみられています。
なぜ150億円まで膨らんだのか
ここまで巨額になった理由は、加算金が「就職した本人の分」だけではなく、事業所全体の利用者数に応じて広がる仕組みだったからです。
つまり、一部の利用者で就職実績を作ると、翌年度には他の利用者全員分の報酬単価にも上乗せが発生します。
さらに、利用者の居住地に応じて全国各地の自治体へ請求が飛ぶため、大阪だけの問題にとどまらず、全国の市町村に波及しました。
これが総額150億円規模という異例の数字につながったわけです。
現場の実態はどうだったのか
報道では、元利用者が「一般就労になったと言われても仕事内容は変わらなかった」「パソコンで動画を見るよう言われるだけだった」「退職を申し出たら、加算の要件を満たすまでいてほしいと引き止められた」と証言しています。
もしこれらが事実であれば、本来の就労支援ではなく、加算金を発生させるための“人数調整”のような運営が行われていたことになります。
下川弘美社長はどう対応しているのか
会社側は公式サイトで謝罪を出し、指定取り消しを受けた4事業所を2026年4月末で閉鎖すると発表しました。
一方で、「36か月プロジェクト」自体を不正とする評価には見解の違いがあるとしており、代理人弁護士と連携して法的手続きの中で考えを述べる方針も示しています。
ミヤカツつまり、全面的に不正を認めて頭を下げるだけではなく、一部では行政判断に争う姿勢も見せている状態です。
下川弘美は今、どう見られているのか


今回の問題によって、下川弘美氏は「福祉企業の代表」から「巨額不正受給問題のトップ」へと世間の見られ方が大きく変わりました。
もともと障害者の就労支援や教育支援を前面に出してきた企業だけに、今回の不正認定はイメージ面でも非常に大きな打撃です。
しかも処分を受けたのは単なる一事業所ではなく、グループ全体の運営のあり方が問われる規模だったため、代表である下川氏の責任は重いと見られています。



下川弘美氏はあの倫理法人会の会員だったんですね・・・
まとめ
下川弘美氏は、現在の絆ホールディングス代表取締役社長として、障害福祉やフリースクール事業を手がける企業のトップです。
しかし2026年3月、グループのA型事業所における約150億円規模の不正受給が認定され、一気に厳しい視線を浴びることになりました。
会社概要だけを見ると福祉色の強い企業ですが、その内部では「利用者→スタッフ→利用者」というローテーションによって、一般就労実績を作って加算金を膨らませていたと認定されています。
今後、法的手続きや返還対応がどう進むかとともに、下川弘美氏がこの問題にどう向き合うのかも引き続き注目されそうです。









