2026年7月、神奈川県や東京都を中心に保育園を展開する「天才キッズクラブ」の現職保育士らが記者会見を開き、運営会社である株式会社TKCの代表取締役・田中孝太郎氏による不適切な保育やハラスメント行為などを告発した。
告発では、園児に保護者の同意なく塩を舐めさせたり頭に振りかけたりする行為や、職員への怒号・パワーハラスメント、不当労働行為などが指摘されている。
一方、運営会社は現時点で労働委員会への申し立てを含め、詳細なコメントを控えている。
この記事では、告発内容や時系列、田中孝太郎氏のプロフィール、株式会社TKCや天才キッズクラブの概要について現在判明している情報を整理する。
何があった?
2026年7月24日、現職保育士らと労働組合「ユニオンカント」が東京都内で記者会見を開いた。
会見では、田中孝太郎氏による園児への対応や職員へのハラスメントについて複数の告発が行われた。
その内容は保育現場の安全管理や労務環境に関わるもので、大きな注目を集めている。
園児に塩を舐めさせたとの告発
保育士らによると、田中氏は自身が勧める沖縄産の塩を、保護者の承諾を得ないまま園児へ舐めさせたり、手のひらへ乗せたり、頭へ振りかけたりする行為を繰り返していたという。
この行為は習慣化しており、「今日は塩を持ってないの?」と園児が尋ねるほどになっていたとされる。
また、手を洗っていない状態で塩を乗せることもあり、不衛生ではないかとの声も上がっていた。
保育士によれば、塩を口にした後に嘔吐した園児もいたというが、因果関係については確認されていない。
保護者から苦情も
園長らは田中氏へ何度も中止を求めたものの改善されず、保護者からも会社へ問い合わせや抗議が寄せられたという。
保護者の中には、「保護者の同意なく子どもへ食べ物を与えた」「自身が推奨する商品を宣伝している」などと問題視する声もあった。
会社は謝罪文を出したとされるが、その後もしばらく同様の行為が続いたという。
最終的には保護者が川崎市の担当部署へ相談する事態となった。
塩の効能を説明していたとの証言
保育士らによると、田中氏は塩について、
- 女性職員の生理痛改善
- 妊婦の羊水改善
などの効能を説明するような発言をしていたという。
これらは告発内容として紹介されているものであり、医学的な有効性が確認されたものではない。
職員へのパワーハラスメント疑惑
告発では、職員に対するパワーハラスメントも大きな問題として取り上げられた。
代表的な例として、
- 3歳児が足元にいる状況で職員を大声で怒鳴りつけた
- 別の職員が泣きながら止めに入った
などの出来事があったとされる。
さらに、代表の言動が原因で適応障害と診断され休職した職員もいるという。
ワンマン経営への不満
保育士らによると、職員アンケートでは田中氏のワンマン経営に対する不満が数多く寄せられた。
全園長や本部管理職、田中氏が
- 突然怒鳴らない
- 大声で叱責しない
などを盛り込んだ約束事項へ署名したものの、その後も改善されなかったとされている。
クラウドファンディング問題
告発では、2022年に発表されたキャンプ事業についても言及された。
2024年にはクラウドファンディングを実施したものの、
- サウナ
- ジャグジー
などのリターンが十分提供されなかったとの指摘がある。
また、事業の進捗や資金の透明性についても疑問の声が上がっている。
労働組合の申し立て

保育士らは労働組合「ユニオンカント」へ加入し、東京都労働委員会へ不当労働行為の救済を申し立てている。
提出資料には録音データなども含まれているという。
組合側は今後、労災認定や損害賠償請求も視野に入れている。
一方、会社側は申し立てについてコメントを控えている。
田中孝太郎氏について


プロフィール
田中孝太郎(たなか こうたろう)
- 生年月日:1958年(昭和33年)
- 年齢:67歳前後
- 出身地:長野県
- 職業:実業家・教育者
- 役職:株式会社TKC代表取締役、天才キッズクラブ理事長
- 肩書:教育講演家、著者
- 著書:『やらせない、教えない、無理強いしない 天才キッズクラブ式最高の教育』
経歴
不動産業やアパレル事業を経て保育事業へ進出。
4人の子どもの子育て経験をきっかけに教育へ関心を持ち、「やらせない・教えない・無理強いしない」という理念を掲げた天才キッズクラブ式教育を確立した。
テレビ出演や講演活動も多く行っている。
株式会社TKC概要
株式会社TKC
- 設立:2009年1月30日
- 所在地:東京都稲城市東長沼2106-5 マスヤビル1階
- 電話番号:042-370-3885
- 代表者:田中孝太郎、田中孝資
- 資本金:990万円
- 従業員数:約316名(2026年4月時点)
- 事業内容:保育園運営、教育事業、オンラインサロン運営など
天才キッズクラブとは


天才キッズクラブは神奈川県、東京都、兵庫県を中心に認可保育園などを展開している保育事業である。
「共育」を理念とし、「1に楽しく、2に楽しく、3・4がなくて5に楽しく」を掲げている。
英語や音楽、体操、芸術、食育などを取り入れながら主体性を育てる教育を特徴としている。
時系列
2022年頃
子ども向けキャンプ事業を発表。
2024年頃
クラウドファンディングを実施。
リターン未達などの指摘が出る。
時期不明
塩を園児へ与える行為が継続。
保護者から苦情。
会社が謝罪文を出す。
その後も行為が続いたとされる。
時期不明
園長らが約束事項へ署名。
改善されなかったとの告発。
2026年5月1日
代表取締役を2人体制へ変更。
2026年7月24日
保育士らが記者会見を開き告発。
2026年7月27日
会見内容が各メディアで詳しく報じられる。
会社側の対応
会社側は、労働委員会への申し立てや会見内容について現時点ではコメントを控えている。
そのため、告発内容については今後の調査や手続きの中で事実関係が確認されることになる。
現在判明している情報
現職保育士らは、田中孝太郎氏による園児への塩の提供や職員へのハラスメントなどを記者会見で告発した。
労働組合は東京都労働委員会へ不当労働行為の救済を申し立て、録音データなどを提出しているという。
一方、株式会社TKCは現時点で詳細なコメントを控えており、告発内容についての正式な見解は示していない。
今後の焦点
今後は東京都労働委員会の判断や行政機関の対応、会社側の説明が注目される。
また、保育現場での実態や労働環境、園児への対応について事実関係がどこまで明らかになるのかも焦点となる。
まとめ

天才キッズクラブを運営する株式会社TKCを巡り、現職保育士らが代表取締役・田中孝太郎氏による不適切な保育やハラスメントなどを告発した。
園児への塩の提供や職員へのパワーハラスメント、不当労働行為など複数の問題が指摘されている一方、会社側は現時点で詳細なコメントを控えている。
現段階では告発内容と会社側の見解に隔たりがあるため、今後の行政手続きや調査の進展が注目される。

