2025年10月18日放送の「人生の楽園」(テレビ朝日系)では、岩手県二戸市の美しい観光ガーデン「ニノガーデン(Nino Garden)」が登場しました。
元は畑だった土地を、6年もの歳月をかけて花と緑の庭へと生まれ変わらせたのは、藤嶋淑子さんと夫・明範さん。
自然の地形と植物の生命力を生かしながら夫婦で作り上げたガーデンは、訪れる人の心を癒す“北岩手のオアシス”として話題を集めています。
この記事では、「ニノガーデン」誕生の物語と見どころ、そして藤嶋ご夫妻の人生の転機について紹介します。
「ニノガーデン」について


基本情報
ニノガーデン
- 住所:岩手県二戸市福岡横山58−1
- 電話:090-6107-6860
- 営業時間:10時〜16時
- 営業日:金・土・日・祝日
- 入場料:大人 400円
- 駐車場:あり
- 公式サイト:https://nino-garden.com/
「ニノガーデン」の特徴

岩手県二戸市の小高い丘に位置する「ニノガーデン」。
周囲を漆畑や山林に囲まれたのどかな風景の中に、突如として現れる広大な花の庭です。
約1,500坪(およそ5,000㎡)の敷地には、四季折々の花々、山野草、ハーブ、バラなどが美しく配置され、訪れるたびに違う表情を見せてくれます。
園内には、設計図もマップも最初は存在せず、オーナーの藤嶋淑子さんが“頭の中のイメージ”を頼りに植え込んだというから驚き。
ひとつひとつの花壇や小道は、彼女の感性と時間の積み重ねによって自然に形作られたものです。
敷地の各所には、夫の明範さんが制作した石彫作品やオブジェが配置され、自然とアートが調和する独自の雰囲気を演出しています。
「ニノガーデン」誕生の物語


藤嶋淑子さんは、岩手県二戸市(旧福岡町)出身の元教員。
三姉妹の末っ子として生まれ、祖父母の代から続く農地で育ちました。
大学卒業後は宮城県で教師となり、夫の明範さん(秋田県出身)と結婚。
茨城県つくば市で3人の娘を育てながら、夫は美術教師として働き、彫刻家としても活動していました。
しかし、家庭と仕事の両立は容易ではなく、淑子さんは“家を守る側”として忙しい日々を送ります。
その後、資格を取得してスクールカウンセラーとして働き始めた淑子さんは、心の安らぎを求めてガーデニングに没頭するように。
やがて実家では高齢の母が一人暮らしをしており、「自分が帰らなければ」と決意。
2017年、定年を機に故郷・二戸へUターンしました。
当初は「やむなく戻った」形でしたが、次第に自然の中で花を育てることが生きがいとなり、夫婦で少しずつ畑を整備。
荒れ果てた農地を手作業でならし、木を伐採し、花の苗を植え続けること6年。
ついに2023年、「ニノガーデン」として一般公開を果たしました。
「ニノガーデン」の見どころ
見どころ①:季節を彩る花と山野草の楽園


「ニノガーデン」では、四季折々の植物が訪れる人を楽しませてくれます。
春はチューリップやスイセン、初夏にはバラやハーブ、秋にはススキや秋桜が風に揺れ、冬の雪景色もまた幻想的。
花々の合間には、地元・北岩手の気候に根付く山野草が点在しており、派手すぎず自然体な美しさが魅力です。
園内には手作りのベンチや木陰の休憩所もあり、どこに腰を下ろしても“絵になる風景”が広がります。
見どころ②:彫刻と自然が融合するアート空間

夫・藤嶋明範さんは、美術教員として長年子どもたちを指導してきた彫刻家。
二戸に移住してからは石材を使った石皿やモニュメントの制作を始め、ニノガーデンの随所に作品を配置。
自然の曲線と彫刻の造形が調和する空間は、まるで野外美術館のようです。
作品のテーマは「自然との共生」。
風や雨、日差しといった自然の力が、時間とともに彫刻を変化させていく・・・
その儚さをも作品の一部として取り込む姿勢に、多くの来園者が心を打たれます。
見どころ③:地元に開かれた“癒しと学び”の場所


「ニノガーデン」は、ただ花を眺めるだけの庭ではありません。
地域の人たちが集い、学び、語らう場所でもあります。
- 季節ごとのガーデンツアー
- 山野草の育て方教室
- 彫刻と音楽を楽しむイベント
- 地元の食材を使った軽食販売(期間限定)
など、地域住民との交流を大切にしながら運営されています。
「人と人をつなぐ庭でありたい」という淑子さんの思いが、訪れる人の心を和ませています。
藤嶋ご夫妻が伝えたいこと
「歳を重ねても、夢は咲かせられる。
手を動かし、土に触れることで、人生は何度でも彩りを取り戻せる。」
定年後という新たなステージで、自分たちの“やりたいこと”を見つけた藤嶋ご夫妻。
その生き方こそ、まさに「人生の楽園」が伝え続けてきたテーマそのものです。
まとめ


岩手県二戸市の丘に広がる「ニノガーデン」は、人生の節目で新しい夢を咲かせた夫婦の物語そのものです。
長年連れ添った二人が、それぞれの得意分野を生かして作り上げた花とアートの空間。
訪れる人の多くが「穏やかで優しい時間を過ごせた」と口をそろえます。
“花を咲かせるのに、遅すぎるということはない。”
そんな希望のメッセージが、きっとこのガーデンから伝わってくるはずです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。