2025年10月25日放送のテレビ朝日系「人生の楽園」で紹介されるのは、福島県飯舘村に新たに誕生した農家民宿「古今呂の宿 福とみ(こころのやど ふくとみ)」。
経営するのは、飯舘ブランドかぼちゃ「いいたて雪っ娘(ゆきっこ)」の育ての親であり、震災後も希望を絶やさず走り続けてきた渡邊とみ子さんです。
亡き夫・福男さんと約束した“夢の宿”を実現させた、とみ子さんの感動の物語と、宿の魅力を紹介します。
「古今呂の宿 福とみ」について


基本情報
古今呂の宿 福とみ(こころのやどふくとみ)
- 住所:福島県相馬郡飯舘村飯樋字大橋180
- 電話:024-597-6059
- チェックイン:15時〜
- チェックアウト:〜10時
- 営業日:水ー木 土ー日
- 駐車場:あり
- 公式サイト:https://madei-koubou.jp/fukutomi/
ミヤカツ営業日が少ないので要注意です。
「古今呂の宿 福とみ」― 温もりと懐かしさに包まれた宿








宿は飯舘村の古今呂(こころ)地区にあります。
木の香りが漂う明るい空間には、福男さんが生前に描いた設計のエッセンスが随所に息づき、まるで家族に迎え入れられるような温もりが感じられます。
客室は少人数向けで、「一人でも落ち着ける宿」を目指して設計。
「温泉はないけれど、ジェットバスが気持ちいいのよ」と笑うとみ子さんの言葉通り、どこか懐かしく、それでいて快適な時間が流れます。
宿泊者は、地元の旬の野菜や「いいたて雪っ娘」を使った郷土料理を味わえるほか、農業体験・カボチャの収穫・味噌づくりなどのワークショップも楽しめます。
「まるで田舎に帰ってきたよう」とリピーターが増えつつあります。
「いいたて雪っ娘」は、飯舘村が独自に開発したブランドかぼちゃ。
糖度が高く、ホクホクした食感と上品な甘みが特徴です。
スープ、スイーツ、煮物など多彩にアレンジでき、「村の宝」として地元では誇りを持って栽培されています。
とみ子さんは、雪っ娘の普及と加工品開発にも尽力しており、プリン・パウンドケーキ・スープなどの6次化商品も全国から注目を集めています。
ヒストリー




「日本で最も美しい村」飯舘村で育まれた夢
「日本で最も美しい村連合」に加盟している福島県飯舘村(いいたてむら)。
四季折々の風景と、のどかな里山の暮らしが息づくこの地に、2024年6月、新しい宿「古今呂の宿 福とみ」が誕生しました。
この宿を立ち上げたのは、村の特産品「いいたて雪っ娘かぼちゃ」を育て上げた渡邊とみ子さん。
「懐かしい実家に帰ってきたような体験を提供したい」「母ちゃんの味を食べてもらいたい」そんな思いから、長年の夢だった農家民宿のオープンを実現させました。
宿の名にある「福とみ」は、亡き夫・福男(ふくお)さんと、とみ子さんの名前を合わせたもの。
“二人の夢が今も生きている場所”として、多くの人の心を惹きつけています。
夫婦の約束・・・ 震災を越えて紡がれた夢
とみ子さんの夫・福男さんは、地元・飯舘村で評判の腕の良い大工。
震災前から「古民家を改修して宿をやりたい」と語り、自らリフォームを始めていました。
一方、とみ子さんは、地域おこしの一環として“村の特産カボチャづくり”に奮闘していました。
やがて誕生したのが、オリジナル品種の「いいたて雪っ娘かぼちゃ」。
甘みが強く貯蔵性に優れたブランドとして人気を集めますが、2011年の東日本大震災と原発事故により、夫婦の暮らしは一変します。
避難生活を余儀なくされる中でも、とみ子さんは「雪っ娘」を絶やすまいと、全国の協力者とつながりながら、避難先で畑を借りて栽培を続けました。
その姿はテレビや新聞でも取り上げられ、飯舘の希望の象徴となりました。
一方、夫の福男さんはがんと闘いながらも、「民宿の夢を必ず叶えよう」と支え続けました。
そして2018年のクリスマスイブ、夢の途中で福男さんは静かに旅立ちます。
「お父さんと約束したから、絶対に宿をつくる」その誓いを胸に、とみ子さんは一人で準備を進め、2024年春、ついに夢の宿「福とみ」が完成しました。
まとめ




飯舘村の自然と人の温かさが詰まった「古今呂の宿 福とみ」。
それは単なる宿泊施設ではなく、“夫婦の約束”と“村の希望”が形になった場所です。
「できない理由を探すより、やる方法を考える」
亡き夫の言葉を胸に、とみ子さんは今日も宿の台所に立ち、訪れる人に“母ちゃんの味”を届けています。
飯舘の風に揺れる雪っ娘の蔓が、これからも多くの笑顔をつなげていくことでしょう。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。










