茨城県石岡市にひっそりと佇む工房には、“神の手”を持つぬいぐるみ修理人がいます。
84歳のぬいぐるみデザイナー・遠藤珠美(えんどう・たまみ)さんは、愛着あるぬいぐるみを元の表情へよみがえらせる技で、所さんの人気番組 「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ」 に登場。
修理をきっかけに海外から依頼が届くほどの人気を誇る珠美さんと、地元工房 樹麻紅工房(きまぐれこうぼう) の魅力を紹介します。
ぬいぐるみデザイナーとしての出発点

遠藤珠美さんの本職は、ぬいぐるみデザイナーです。
若い頃から人形やぬいぐるみをつくることが好きで、布や素材の手触り、形を生み出すことを仕事にしてきました。
人形の衣装制作やデザインを手がける中で、いつしか 「壊れたものを元の形に戻したい」という修理の仕事へ自然に歩を進めるようになったと言います。
ある日、知り合いから古いぬいぐるみの修理を依頼されたことがきっかけで、やがて「遠藤さんしか直せない」と人づてに評判が広がり、修理の依頼は全国へ、そして海外からもやってくるほどの人気へと発展しました。
「神の手」と呼ばれるぬいぐるみ修理

単に破れた部分を縫い直すだけではありません。
遠藤さんが手を入れる修理は、持ち主の記憶や思い出の空気までよみがえらせるような修復です。
- 失われた布地を自然につなぐ
- 取れてしまった目や鼻を甦らせる
- ただの“直す技術”ではなく、「その子らしさ」に寄り添う
こうした修理を行う遠藤さんの手仕事は、まさに “神の手” と評される所以です。
所さんのそこんトコロでも話題に
その卓越した技術は、人気テレビ番組 「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ」 で紹介されました。
番組内では、年代物のぬいぐるみをまるで新品のように甦らせる珠美さんの姿が特集され、視聴者の胸を打ちました。
視聴後にはSNSやサイトで「涙が出た」「こんな人に修理してもらいたい」といった反響が続出。
依頼件数も番組放送後に大きく増えました。
修理は「思い出の再生」
遠藤さん自身は、修理について次のように語ります。
「この子たちは、持ち主の人生をずっと見てきているんですよ。だから、ただ直すだけじゃなくて、その“想い”まで大切にするの。」
子どもの頃にずっと抱きしめていた相棒、家族の思い出と一緒に過ごした古いぬいぐるみ、遠く離れた国から大切に送られてくる思い出のモノ──
珠美さんのもとには、物語を背負ったぬいぐるみたちが集まってきます。
修理を終えたぬいぐるみは、部品や布が新品になっているだけでなく、どこか“心を取り戻したような表情”になります。持ち主が再び手に取った瞬間、涙を流す人も多いと言います。
樹麻紅工房のご案内


工房名: 樹麻紅工房(きまぐれこうぼう)
所在地: 茨城県石岡市大増360-3
TEL: 0299-44-3071
Mail: kimagurekobo2002@hotmail.com
受付時間: 9:00~17:00
公式サイト: https://kimagurekobo.com/
公式Instagram:https://www.instagram.com/kimagurekobo_official/
まとめ:ぬいぐるみは“心の記憶箱”

遠藤珠美さんの仕事は、単なる修理ではありません。
ぬいぐるみを直すという作業を通して、
- 人々の思い出
- 家族の歴史
- 過去の時間
までもがそっとよみがえります。
84歳で今なお針を持ち続ける遠藤さんの姿は、職人という言葉を超えた、生き方の姿勢そのものです。
そして、壊れたものを直すという行為は、壊れた時間をもう一度生きることでもあります。
もし、長い間手放せずに眠ったままのぬいぐるみがあるのなら、樹麻紅工房の“神の手”に、そっと託してみてはいかがでしょうか。

