愛媛県今治市関前岡村甲、人口わずか250人ほどの小さな島・岡村島にある「関前食堂(せきぜんしょくどう)」。
2025年9月27日放送のテレビ朝日「人生の楽園」で紹介された注目の食堂です。
移住者として島に根を下ろした加藤成崇さんと妻の千晴さんが営む店は、地域の人々と観光客をつなぐ“島の交流拠点”として親しまれています。
この記事では、「関前食堂」の誕生秘話や人気メニュー、そして舞台となる岡村島の魅力についてまとめました。
「関前食堂」について


基本情報
関前食堂(せきぜんしょくどう)
- 住所:愛媛県今治市関前岡村甲852-4
- 電話:090-7211-5571
- 営業時間:11時30分〜13時30分(金) 11時〜14時(土・日・祝)
- 定休日:月・火・水・木曜日
- 駐車場:あり
- 支払方法:現金・カード・電子マネー・QRコード決済
- 公式Instagram:https://www.instagram.com/sekizen.shokudou/?hl=ja
ヒストリー


サラリーマンから島暮らしへ ― 加藤夫妻の転機
千葉県出身の成崇さんは、大学卒業後に食品会社などでサラリーマン生活を送り、2009年に学生時代からの知人だった千晴さんと結婚。
都内にマンションを購入し、順風満帆に見える生活を送っていました。
ところが実際には、ローン返済に追われ、朝から晩まで働き詰め。
そんな日々の中で突発性難聴を発症し、人生を大きく見つめ直すことになります。
入院中、毎日見舞いに来てくれる千晴さんと久しぶりに心穏やかな時間を過ごしたことで「人間らしい暮らしをしよう」と決意。
退院後は移住セミナーなどに参加し、以前夫婦で訪れた瀬戸内の島々の暮らしに目を向けました。
その中で、温かい島民の人柄に惹かれて選んだのが岡村島でした。
地域おこし協力隊から「関前食堂」誕生へ
2017年4月、成崇さんは今治市の地域おこし協力隊として岡村島に移住。
島の魅力を発信する活動に取り組む中で「島の食材を使った食堂を開きたい」という夢を抱きます。
そして、地域おこし協力隊の任期を終えた2020年4月、ついに「関前食堂」をオープン。
築いた信頼関係と島民の支えもあり、港近くの食堂はすぐに地域と観光客に愛される場所となりました。
2022年には長男・世都くんも誕生し、家族の笑顔と共に店はますます賑わいを増しています。
人気メニュー ― 島の恵みを活かしたカレーと海鮮丼


「関前食堂」で最も人気を集めるのが、2種類のカレーを一度に楽しめる 「合い盛りカレー」。
- 爽やかな酸味が特徴の 島レモンのバターチキンカレー
- 磯の旨みが広がる 島ひじきのキーマカレー
瀬戸内の風土が詰まった個性派カレーは、地元住民はもちろん観光客の心も掴んでいます。
また、漁師から直接仕入れる新鮮な魚を使った 限定海鮮丼 も評判。
旬ごとに内容が変わるため、訪れるたびに違った味わいが楽しめるのも魅力です。



関前食堂が果たす役割


関前食堂は、単なる食事処にとどまりません。
- 島民にとっては「集いの場」
- 観光客にとっては「島の人情に触れられる玄関口」
口コミでも「オーナー夫妻の人柄が温かく、つい長居してしまう」「都会にはない時間が流れている」といった声が多く寄せられています。
岡村島について


「関前食堂」の舞台となる 岡村島 は、愛媛県今治市に属する関前諸島の一島です。
- 面積は約3.2㎢、人口は250人ほど。
- とびしま海道の橋梁で広島県側と繋がっており、車で渡ることも可能。
- 古くは潮待ち港として栄え、交易の歴史を持つ。
- 現在はみかんやレモンの栽培が盛んで、柑橘の島として知られる。
- 美しい海岸線や展望台は、サイクリングやドライブの人気コース。
人口減少や高齢化という課題を抱えつつも、移住者や地域おこし協力隊の活動で新しい活気が生まれつつあります。
「関前食堂」は、その象徴的な存在といえるでしょう。
まとめ


「関前食堂」は、都会の喧騒から離れて瀬戸内の小さな島に根を下ろした夫婦が営む、温かさと魅力にあふれた食堂です。
島の恵みを活かした合い盛りカレーや海鮮丼は絶品で、訪れる人の心とお腹を満たしてくれます。
岡村島の美しい自然と島民の人情、そして加藤夫妻の挑戦が重なり合い、この食堂は単なる飲食店ではなく“島の未来を紡ぐ拠点”として輝いています。
「人生の楽園」をきっかけに、ぜひ一度、岡村島と「関前食堂」を訪れてみてください。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。