宅配ピザチェーン「ナポリの窯」を展開する「株式会社ストロベリーコーンズ」と、現社長・宮下貴弘氏が、創業者の遺志をめぐる対立や社内混乱に直面しています。
創業の経緯から現在の問題点まで、経営の裏側を詳しく解説します。
目次
株式会社ストロベリーコーンズとグループ構成
基本情報
株式会社ストロベリーコーンズ(旧:株式会社いちごホールディングスから分社化)
- 本社所在地:宮城県仙台市青葉区中央2−2−15(SC中央ビル)
- 本社電話番号:022-268-6711
- 設立:2003年4月1日(旧設立:1983年10月14日)
- 代表者:宮下貴弘(代表取締役社長) 宮下雅光(永久名誉会長)
- 従業員:正社員約110名、アルバイト含め1000名規模
- 事業内容:フランチャイズ本部事業・宅配ピザ(ナポリの窯、ストロベリーコーンズ、シカゴピザ)・レストラン、グループ全体で全国100店舗以上展開
- 特徴:1枚で4味楽しめる「フォーシーズンズ」のパイオニア、宅配品質とソース・生地・チーズへの強いこだわり
- 公式HP:https://www.strawberrycones.com/
2024年11月 会長で創業者の宮下雅光氏が死去。
2025年1月 宮下雅光氏と生前に交流があった木野将徳氏が社長を務める「エックスモバイル」が、「いちごホールディングス」を株式取得により子会社化した。
創業者:宮下雅光氏の経歴と思想

故 宮下雅光氏

木野将徳氏
創業者 宮下雅光(みやしたまさみつ)
- 出身:1950年・北海道生まれ。仙台に移り住む
- キャリア初期:1970年に日本IBM入社(在学中合格)しシステム・ネットワーク技術を習得
- 外食業への転身:1975年に仙台で喫茶店経営をスタートし、1986年「ストロベリーコーンズ荒町店」に発展。冬の売り上げ補填で宅配ピザを導入し成功へ。1987年にはFC第1号を出店
- 現役時代の役職:社団法人日本フランチャイズチェーン協会常任理事、日本フードサービス協会副会長など業界での影響力も大きかった

創業者の宮下雅光氏が2024年11月に死去後、「私が死んだら会社経営は息子ではなく親交の深い実業家で「エックスモバイル」社長の木野将徳氏に任せる」との遺言を無視し宮下貴弘氏が新社長に就任したことが今回の問題の始まりだと考えられています。
現社長:宮下貴弘氏の略歴と現状


宮下貴弘氏


宮下貴弘氏
- 就任:2025年1月、代表取締役社長に就任。
- 社内混乱の火種:創業者の遺言で後継者が別に定められていたとされる中、宮下貴弘氏の社長就任は摩擦を生んでいる
現在、社内で起きている問題点
問題点 | 概要 |
---|---|
後継争い・ガバナンス混乱 | 創業者の意向を無視した社長就任で社内外で反発を生む |
株主総会開催拒否 | 株主との対話を回避し続け、企業としての透明性が損なわれている |
パワハラ・強引なリストラ | 社内では「戦時中だから合意なく進める」など発言や、精神的にも追い詰める対応が指摘される |
現場疲弊・離職増加 | 休職者・退職者が相次ぎ、人手不足で店舗運営にも影響が出る深刻な状況 |
まとめ
「株式会社ストロベリーコーンズ」は、「ナポリの窯」をはじめとする宅配ピザ市場で根強い支持を得てきた実力派。
その原動力は、創業者宮下雅光氏のIT・フランチャイズ両輪を活かした戦略的経営でした。
しかし、創業者の急逝と遺言に基づくガバナンス体制の崩壊が、宮下貴弘社長の権力集中と混乱につながり、社員と株主双方の信頼を大きく揺るがしています。
ブランドの価値を守るには、まずは透明性を取り戻すガバナンスの刷新と、社員を大切にする企業文化への回帰こそが求められています。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。